水無月のこと、日本刀の要、柄の重用さ

やっと金曜日の午前中に強行軍で岡山から帰って参りましたが疲れがひどく体力が戻りません。
今週末は死んでいそう(いたいの)ですが思いの外に反響のありましたクイズ?応募者の方々への
返信とかお約束のプレゼントの発送とか当分は何かと休めませんでしょうね。

ところで、2000円相当の手入道具とは何を送ってくるのかと気をもんでおられると思いますので
こんなもんですと写真を以下に表示させて頂きますが応募多数で在庫分では不足でしたので
来週早々に仕入をして来て発送は水曜日以降になりそうです、すみませんがご了承ください。
内容は巾着、拭布(40cmX40cm)、目釘抜き、刀剣油、写っていませんが寝刃合せ砥石です。
手入れ道具
なんだこんなものかと云わないでくださいね、精一杯の心づくしですので。

ところで柄講習会の成果なんですが期待する以上に驚いた事がありました。
柄師の先生に作って頂いた柄を刀身に付けてみると何とバランスの良いことか
抜刀した後の手の内のおさまりの良さもさることながら重量バランスが絶妙なんです。
使いやすい刀とはどういうものか少しわかったような気がしています。
それにしても柄師さんをはじめ専門職の凄さは丁寧な仕事の手間とかける時間が
重要なんだということを改めて実感をしております。

水無月のこと、日本刀の柄の重要性

毎日暑い日が続いておりますが、皆様はいかがお過ごしでしょうかね。
すでに私が岡山にいることは昨日の月記に載せた写真クイズ?で多くの方々の
知るところとなっておりますが備前長船の里で秘密の研修会を受けております。
ご存知の方もおられるのでもったい付けていてもしょうがないので云ってしまいますが
日刀保の刀職方の技術研修会で柄下地(柄なり)を教えて頂いています。
それにしてもクイズ?には一通も回答がないと思って高をくくっておりましたところが
本日、頂いたメールの多さに私の稚拙な月記が皆様のお目汚しになっていることが
改めてわかり焦ることしきりですが文章の質は簡単に上がりませんのでお許しください。

何故、刀職方の研修会に参加をしているのかを包み隠さず申し上げますと
私の刀の知識(特に刀のバランスに関して)に不足があることが分かっているからです。
私も仕事柄いろいろな中古の刀を演武に使ってみますがお仕着せで気に入るものは
少ないですしお仕着せで間に合う場合はかなり高額の良い刀の場合です。
とりあえずは刀身の良い物を選びコストを安く抑えるためには我慢せざるを得ませんが
せっかく良い刀を手に入れたら次は鍔と柄で完全なバランスを考えたいですよね。

刀は刀身の重量バランスだけでなく鍔、柄などが総合的にまとまってやっと使い易い
本当に自分の命を託すに足る武器となってくれるのですよね。
よく重い刀は鍔でバランスを取れば使い易くなると云われていますし
最悪の場合は樋を彫って軽くするべきだなどの意見もありますよね。
樋の場合は音がするのを好む方も多いのでバランスだけではありませんが
基本的に刀身の強度を落としてバランスを取るのは邪道だと思いませんか。

それ以上にバランスは実際に手で握る一番重要な部分である柄に関係します。
シツコク云っておきますが本当に奥が深いんですよ〜、先生に聞いたことを
そのまんま云っては受け売りになりますので実地検証してからお話を致します。
本当に重い刀を除いてバランスを柄で取ることは十分可能だそうですよ。

柄師の先生の話を聞くうちに今まで柄の発注をするときに本当に刀に合った柄を
頼めていただろうかとあるいはお客様の手に馴染む手の内の決まる良い柄を
お渡しできていたのだろうかと過去の仕事のいい加減さを改めて反省をしております。

そうそう、あまりのクイズ?への反響に少し逃げ出したい気分になっておりますが
プレゼントはお約束通りもれなく来週の半ばまでには順番に発送をさせて頂きます。
個別にクイズ参加へのお礼メールはゆっくり書かせて頂きますのでお許し下さい。

水無月のこと、日本刀の蔵出名刀はあるのか(続々ぞくっ?)

なんと気付かないうちに新居へ移ってから一年が過ぎておりました。
世の中の役に立つことなくインターネット上で刀剣商としてなんと三年を過ごし
マンション刀剣商としては店を持ってからなんと二年以上を経過しておりました。
その間、ご支援頂いた方々には感謝、感謝の他は言葉もありません。

軽薄な月記は人に嫌悪感を持たれるから直したほうがいいと云われながらも
相変わらずの悪文を気ままに書き綴っては顰蹙を買っておりますよね。
ですが、これが現在の私のスタンスなのです背伸びは苦しいだけですから。

しかし、プレジデントなる一瘤経営者?が読むと云うマガジンを読み始めていますので
まもなく皆様の困惑の度をさらに深める迷文が紡ぎ出される日もそう遠くないと思います。
当分は今のままの駄文を平に平にご容赦頂きますようお願い申し上げます。

ところで、またまた蔵出しの良い刀が二振りも私に会いに来てくれました。
日本刀に命を捧げる私としては錆を帯びた良い刀が出てくると心が痛みますが
その一方でまた錆刀が陽の目を見ることに大変にうれしい思いもするものなんです。

一振りは無銘で美濃の刀のようですが差し表に金象嵌で "翁" と入っております。
金象嵌は手入れの状態からおそらくは明治以降の新しい作業のようですが刀身は
大磨上正真の最低でも室町後期まで時代が上がるだろうと思われる鍛えの良いものです。

もう一振りは在銘正真、家紋入りの拵に入った加州の兼幸の短刀でした。
蔵出しなので当然、鑑定証はありませんが中心の健全さから正真保証です。
この短刀はかわいそうなことに持主が鑢で刀身の錆を落とされてしまったようで
刃文などは光ってしまってほとんど見えませんが兼若を思わせる明るい匂口の
本当に鍛えの良さは折紙付の良い物です。

現在、研ぎと白鞘、ツナギの作業見積もりを作成しておりますので出来上がり次第
持主様に公開のご了解を頂いて皆様に錆刀の方だけお見せしようと思案をしております。

それから今週の月曜から金曜午前中まで、さる場所で研修を受けておりますので
メールの返信が遅れて皆様には大変に煩わしい思いをさせて申し訳なく思っております。
写真をお見せしておきますがどこにいるかお分かりになりましたらご一報ください。
長船刀剣の里
応募者には手入れ道具(刀拭きの布など一式2000円ほど)を進呈させて頂きたいと
思いますので送り先のご住所、お電話番号をメールでお送り下さればもれなく差し上げます。
ヒント、看板を虫眼鏡で見なくても写真の上にマウスを移動してくださいませ。。。
期間は私が帰る金曜日午前中までと一応期限を設けさせて頂きます。

水無月のこと、日本刀を愛する方へのお願い

偽物の買い方基礎講座も第二回目を終えて一息をつくまもなく支払いに追われる日々。
泣き言は云うまいと心に決めて始めたのにウサギの心臓はバクバク、バクバクと音を立てて
象のように大きな体の中で云いようのない悲鳴を上げながら苦しみの涙を流している。
こんな情けない日々はいつまで続くのだろう、でも云うまい好きな道を行けるのだから。

ちょっと文学的な表現でしょ、私の日常的な苦しみをお分りいただけますでしょうかね。
そんなの関係ね〜、ちょっと古いですかね。こりゃまた失礼〜いたしました(植木等風に)。
しかし、偽物がすでに二十本以上になり一本当り十万円だとしてもいくらなんだろうな〜。
なんて考えなくてもいいことをグダグダ考えてしまうのは暇なせいなんだろうな〜。

昨日、お買い得品として出来のかなり良い偽物の鎧通の短刀をお出しいたしました。
銘は水心子の弟子の正次(花押)ですが出来が良いので偽銘にされたんでしょうね。
正次(花押)
通常、私は偽物講座の標本として偽物を買いますので拵が良いとか刀身の出来が良くて
標本として死蔵するに忍びないなど余程のことがない限り偽物はお売りいたしませんが
楽しい偽物の買い方講座を書いている私としてはどのように偽物をお売りするべきでしょうか。

そうですね出来るだけコストをかけずに、それこそ銘も消さずに日本刀の原価にできるだけ近く
偽物でも刀身の出来が良ければ楽しんで頂ける方に是非ともお渡ししたいと考えますね。
そして正次は、先日の講座に飛び入りでご参加いただいた方にお買い上げ頂きましたので
講座で云っている私の考えが御理解頂けたんだと本当にうれしく思われております。

日本刀をお買いになるのに鑑定証が必要だという考え方が現在の愛刀家の方々の主流を
占めているんだと思いますが偽物師はこの考え方を逆手に取って偽物を売りさばいています。
連中が売りさばく偽物を排除するためには皆様が鑑定証を妄信せず日本刀の見方の基本を
身に付けて自己防衛能力を高めていただくことが今は絶対に必要なことなんだと思います。

それには日刀保などの鑑定会に参加できる方は鑑定刀の刀身を見ることに注意を払うことと
同等以上に正真在銘の中心の状態を隅々まで覚え込む努力をしていただくことが重要ですし
また当店にお越しいただける方は偽物の中心の加工方法とは如何なるものかなどの研究を
実地でしていただくことを今後の皆様の課題として是非ともお願いしたいと思っております。

水無月のこと、日本刀の偽物の買い方基礎講座(第二回目)

先日は、雨の中を偽物の楽しい買い方基礎講座(第二回目)にご参加頂き
誠にありがとうございました、参加者の方々には厚く御礼を申し上げます。
多少なりとも役に立つ楽しい時間を過ごして頂けましたのなら嬉しいのですが。
第二回が終わってみると慣れがあったのか偽物の見方についてのポイントを
中々うまく捕らえてお話が出来たのではないかと自画自賛をすることしきりです。

自分で云うのも愚かですが、わかっていながら敢えて云わせて頂きますが
日本刀の偽物についての本講座は絶対に一度は受けて損はありません。
すでに第三回は募集を終わっておりますが第四回目は予定の公開をする前から
早々とご参加のメールを頂いたりしておりますので四回目は八月一日にいたします。
年内にあと最低三回は開催をしたいと思いますがあくまで予定は未定ですので。

当店のごとき弱小刀剣商が日本刀の暗部である偽物の歴史を変えようなどとは
並み居る老舗の刀剣商を差し置いて誠におこがましいこととは十分に承知をしております。
しかし、今のまま黙っておりますと愛すべき日本刀の本当の楽しみ方を知ることなしに
日本人として守るべき大切な文化遺産を受け継ぐことからリタイヤする方が増え続け
最後には国宝などの一部の名刀を除いては見向きもされない賛嘆たる時代を迎える日が
来はしないかとウサギのごとき小さな心臓を炒めながら、字が違うだろって。。。
あまりくどくど云いたくはありませんが、云ってますがね真っ当な余生?を歩きましょうよ。

そうそう奥元平の脇指を手に入れましたが相変わらずの出来のよさに畏れ入ります。
これだけの名工になるとどれを取ってもさほど出来具合に差はありませんが
さらに良い拵まで付いていれば文句はありませんでしょうね、そんな一振りです。
奥元平
ね、ね、本当に相州伝の薩摩刀は良いでしょ。
私は日本刀がたまらなく好きで、好きで、好きで。。。オエ〜ですね。
プロフィール

Author:かたな屋
小さな刀屋の店主です。

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